職探しでブラック企業を避ける最低限のコツ

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 それなりに転職回数が多いとブラック企業で働くこともある。というか1社を除いたらほぼブラックでしか働いていない。その1社も(楽しんでいるかどうかは別として)勤務時間外の拘束が多かったから一般的にブラック。それだけあれこれ働いているとなんとなく特徴もわかってくる。

 しかしまだ働いたことのない人たちはブラック企業というものをぼんやりとしか分かっていなかったり、分かっているつもりでも騙されてしまったりする。そんな啓蒙の意味を込めたツイートが世間では話題になっていたので、何食わぬ顔で便乗していこうと思う。

年間休日と週休を見る

 このツイートが分かりやすいからそのまま貼るけど、とりあえず職探しをする際に優先したいのは年間休日。求人サイトで年間休日の絞り込みができる場合は、125→110辺りの順番で検索していった方がいい。それ以下は絞り込むだけ無駄というか、基本的に期待できない。

 もし絞り込みができなくても、もしくは細かい調整が面倒だったら完全週休二日制の有無で調べる。そこまでの検索でもしっくりこなかったら週休二日制の有無を見る。この時点でブラックの香りがするけど諦めるしかない。週休二日制すらない会社は真っ先に候補から外した方がいい。

 ただし年間休日数はともかく、完全週休二日制については業種によって難しいこともある。接客業とかのお客様の対応が含まれる仕事だと、そもそもカレンダーではなくシフト制で働くことが多い。そうなると休日の数は多くてもカレンダー通りに休める保証はない。
そもそもしっかり休みたかったら接客業は選んじゃいけないんだけども

残業代と残業時間の有無を見る

 給与面を見ていると、見込み残業みなし残業固定残業代といった文字が並んでいることがある。それらは文字通り、毎月これだけの時間は通常の勤務時間とは別に働いてもらうから、その分の賃金を給料に含めておくよというもの。文字通りに受け取れば給料は増えるってことになる。

 仮に給料が22万円でも、その給料に固定残業代が含まれるのかどうかで給与は変化する。たとえば固定残業代が15時間分含まれていて、その金額が2万4500円だとしたら基本給は19万5500円となる。とはいえ給料には違いなく、毎月それだけ貰えるのはほぼ間違いない。
求人内容と差異がある求人もあるから、企業によってはそこからいくらか減る謎の現象も……

 残業があるのは嫌だけど給料が増えるのはいいとポジティブに捉えることもできるし、計算が楽になるという理由で最初から残業代を含めている企業もある。そんな企業なら30時間ほどの固定残業代が含まれていながら、実際の残業時間は20時間程度なんてこともありえる。

 その場合は10時間分の残業代を余分に貰えるわけだからかなりお得。でも基本的にない。そんな企業を探すくらいなら、固定残業代がなくて残業代を正当に支払う企業を探す方が早い。それに固定残業代なんてものは最初から無い方がいい。なにせ賞与に響くから。

基本給と総支給額を見る

 賞与なんかは基本給で決まるから、固定残業代や手当が多い企業だと賞与自体は少なくなる。毎月貰っている給料はそれなりでも、年収だと自分より給料が安い友人の方が上というパターンも多い。それは何故かといえば基本給の違いであり、賞与の差額が大きいからと言える。

 分かりやすいようで分かりにくい気もするこちらの例でいうと、Aくんは毎月18万円でB先輩は21万円。賞与は基本給で決まるから、そこに差がついて年収はAくんの方が上になってるんだよね。しかもAくんは残業をしてなくてこれ。B先輩は残業代や手当込み。

 B先輩は極端な例だけど、そういう企業がないかといえば……。それに正社員は賞与が貰えるというのも現代では夢見がち。たぶんB先輩は賞与が貰えない。貰えても1か月分か2か月分くらい。それだと年収は最高でも294万円。だからさっきの固定残業代や基本給が大切になる。

応募企業を絞るコツ

 これまで書いた内容に注意すれば、とりあえずどうしようもないレベルのブラック企業は避けられる。中には求人内容が嘘ばかりの超ブラック企業もあるから、うっかりそういう企業に入社しちゃった場合は出退勤の記録や明細、ハラスメントがあればそれらの録音データなんかも残そう。

 たまに一部の言動に難がある人で苦しむ人もいるけど、給与面や待遇面で問題はなくて特定人物だけが苦手という時は耐えてみるのも一つの手。精神や体に支障を来すほどであったら駄目だけど、一時的に耐えて将来に備えるのはいい。その人が定年間近ならなおさら。

 改めて振り返ると、避けた方がいい企業は以下の通り。

  • 年間休日が105日以下
  • 完全週休二日制じゃない
  • 固定残業代が多い
  • 賞与が出ない

 どれか一つか二つが当てはまるだけならブラックとも限らない。しかし全てが当てはまるようなところは真っ先に候補から外した方がいい。特に年間休日は大切。賞与はまちまちで、賞与は出ない代わりに月収が多い企業もある。それに書いてないだけでもしかしたら出るかもしれない。

ブラック企業で働く義務はない

 ブラック企業で働いている実感があって、毎日死にたいと思っているような人は会社を辞めよう。貯金が全くなかったり頼れる親族が居なかったりしたら大変だけど、本当にどうしようもない時は生活保護や自治体の支援に頼ろう。死ぬ勇気があるなら割となんでもできるはず。

 いざ辞めようと思っても「でも僕が辞めると会社が大変なことに……」「辞めたら残っている人たちに負担が……」と悩むこともあるだろうけど、その責任感や義務感に付け込んでいるのがブラック企業だから、無理だと思ったら遠慮なく辞めてしまおう。

 そもそも誰かが欠けただけで問題が生じるような企業はまともじゃない。自分にしかできない仕事を作っているような社員が居たら問題だし、その問題に気付いていない、あるいは気付いていても放置しているような上司や企業に未来はない。

 それでもブラック企業で働き続けるとしたら、何かしらの目標を持とう。「この会社を自分で変えてやるぞ!」とか、「経験を積んで転職への踏み台にしてやる!」とか。別に会社はブラックだけど可愛い子がいるから続けるってのもいい。耐えられて納得できるなら好きにしたらいい。

 間違ってもオッサンになってからも転職を繰り返すような人生を歩まないようにしよう。「あー、また転職だわ。お、ここもブラック。ここはホワイトだけど年齢がネックだな。自営が合ってるんだけど面倒臭いなあ……」とお盆に呟くような大人にはなるな。マジで。

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